<本記事は、2012-02-11 のブログから再投稿しています>

5.Documentation(書類作成)
これも私がレッスンで行っていた方法です。「実際に仕事で使う本物の文面を、先生にアドバイスをもらいながら一緒に作っていく」というものです。もちろん機密事項は伏せますが、文面はそのまま仕事で使うものを作ります。

私も実際に、先生と作った文章を会社で使いました。自分がビジネスの現場で使う書類を先生と共作するのは、とてもわくわくするレッスンです。先生も、こっちが仕事で使うことを伝えると面白がって本気になってくれて、「次回までにもっといい文章を考えておきます!」と言ってくれたりしました。

書類というと契約書とか請求書とか、紙の書面を思い浮かべるかも知れませんが、Excel、Word、Powerpoint等で作る報告書や提案書といった資料や、メールや手紙のテンプレート(雛形)等、今自分が仕事で使っている文書全般で使える方法です。

私の例では、一番現実的な仕事は外国人のお客さんとのメール対応でしたので、メールのテンプレートを先生と一緒に作りました。次に、具体的な手順を書きます。

まず先生の選び方ですが、できれば社会人経験のある先生がいいです。自分と近い仕事をしている人だとさらにいいです。「この書き方が自然で、よく使われる」というノウハウは、やはり実際に経験している人から学ぶのが一番だからです。

講師のプロフィール検索から、自分の業界・職種のキーワードを入れて検索します。(call centerとかITとかmanagementとかsalesとか)かなりキャリアのある先生が見つかったりします。

次に、先生に「会社で使えるメールのテンプレートを一緒に作りたいんです」と言うか、事前にSkypeのチャットで事前に伝えておきます。一つ前のレッスンの終わりの方で「次回やりたいんですけどいいですか?」と尋ねるのもいいです。昨日書いたロープレに比べて手間がかかるので、事前に伝えておいたほうがよりいいと思います。

文書は、まずは自力で作ってみます。形式はWebや本を見れば情報を得られるので、それらを参考にしながら、
必要な単語を調べて、自分なりに「これでOK!」と言えるものを完成させます。

レッスンが始まったら、それを先生にSkypeのチャットで送ります。そして読んでもらいながら、先生だったらどう書くか、また先生が経験したり見聞きしたビジネスの現場ではどういう表現が使われているのかを尋ねます。それらは、必ずチャットで書いてもらいます。復習がしやすくなるからです。

先生の打ってくれた文面と、自分の文面を見比べます。どう違うのかを確認し、修正の理由は何か、先生に教えてもらいます。私の場合は「こう使った方が自然」というものでした。これは大変貴重なフィードバックです。文法的な誤りは自分で発見できても、自然かどうかは独学では気づけないからです。

私が選んだ先生は、私と同じ業界で数年のマネジメント経験があり、しかも米国の業務をしていたりするので、自分の会社で誰かにチェックしてもらうよりレベルは段違いに高いです。

そうやって練り直しを数回して、納得いくものができたら完成。翌日、実際に仕事で使います。仕事で使う機会がまだなくても、いつでも使えるように職場に持って行くといいです。
6.Job Interview(採用面接)
オンライン英会話の先生と、英語での面接(面談)の練習をする、という方法です。
※先月実際に外国人エージェントとの英語面談を受けた体験談が過去記事にありますので、興味のある方はぜひ読んでください。

まず先生の選び方ですが、前述のプロフィール検索で自分の業界・職種のキーワードか、human resourceとかrecruitとかを入れると、その道のプロが見つかったりします。が、大学生の先生でも充分鋭い質問をしてくれます。

例えば、”Why should we hire you?”、英語面接では普通の質問のようですが、日本語に直訳すると「なんであなたを雇うべきなの?」となって、「うわぁ」となりそうです。自分のアピールポイントを伝えればOKです。

他には”How much salary do you want?”と訊かれ、「えーっと、100万はミリオンだから、えーっと」となったりして、数字を英語ですぐに言えないといけないことに気づけます。

あと、何人か違う先生に英語面談をしてもらうといいと思います。人によって違う質問が出てくるし、回答例も違ってきますので、色んなパターンを経験できます。

レッスンが始まったら先生に、「英語面談の練習をしたいんです」と伝えます。前章の書類作成よりは手間がかからないので、事前に伝えなくても多くの先生が対応してくれると思います。Job Interview用の教材もあるようですので、それを使ってもらうこともできます。

レッスン前に予習として、想定される質問に対する答えを3つぐらい考えて練習しておきます。転職する気はなくても、英語で職務経歴書を書くのもお勧めです。それを音読していると、自分のキャリアを英語で説明しやすくなります。

先生に面接官になって質問してもらい、それに応えます。最初はなかなかうまく応えられなくても大丈夫です。繰り返すうちに、徐々にうまくなっていきます。シンプルに、ポイントを押さえてアピールすることを心がけます。

3つぐらい質問してもらったら、先生に「こう言い換えたほうがいい」というフィードバックをもらいます。これらも、なるべくSkypeのチャットで打ってもらいます。次に、先生ならどう応えるかを訊いてみます。先生と自分の違いを確認し、知らない言い回しはその場で口に出して覚えます。

そんな感じで繰り返していると、実際に英語面談を受けることになっても慌てずに済みますし、転職の面接や面談を受けるつもりがない人でも、自分のキャリアや自分の強み、将来の展望を外国人に英語で伝えることは、とてもいいプラクティスになります。
7.Environment(環境)
これはレアジョブ(オンライン英会話)のレッスンに直接関係ないのですが、重要なことなので書かせていただきます。英語を仕事で使うために、レッスンを受ける以外にしておく必要のあることについてです。

必要なことは、上司に自分が英語をやっていることをアピールして、会社に自分が英語で仕事のできる人材だと認識させることです。直属の上司だけでなく、役員や人事担当など、会う人会う人に「英語を勉強してるので、案件があったらやらせてください」と言い続けます。

一度や二度ではなく、会う度に言うぐらいがいいです。「流暢ではないですけど、最近は外国人と毎日英語面談の練習してますね」とか、「TOEICはA levelで、今の業務を英語でするとしたら読むのと聴くのは支障ないと思います」とか、具体的なアピールもしたほうがいいです。

同僚の前でも英語学習の話をどんどんして、噂が広まるのを狙います。なぜそんなにしつこくアピールする必要があるかと言うと、せっかく英語を身につけても、その事実を誰も知らなければ、チャンスは永遠に回ってこないからです。

私も英語学習開始直後は自信がなかったので周りには内緒にしていて、「ある日突然英語の電話がかかってきた時に華麗に対応し、『あの人、英語できたんだ?!』と思わせる」、ということを夢見ていましたが、そんなことは無理ですw

特に、アサイン権限のある上の人間や人事部に、英語の案件が発生した時に「あれ、そう言えば英語の実務経験がないのにやたらとアピールしてくる変なアラフォー社員がいたな」と思い出させるのが目的です。

会社は、「この人にならこの仕事を任せられるな」と判断して仕事を振ってきます。失敗せずに完璧にやれるという意味ではなくて、「失敗してでも責任持ってやり切ってやる!」という熱意のある人に回ってきます。実務経験があったほうが有利ですが、なくてもアピールと努力を続ければ、チャンスはあります。

実際、私もそんなやり方をしていたら、「英語案件あるけどやる?」という話が、上司や人事から2回ほど来ました。それらは結果的には実現に至らなかったのですが、今後も英語案件は私に回してもらえる流れにはなっています。

ビジネス英語につなげるためには、英語での実務経験をさせてもらう必要があります。逆に言えば、その機会さえ得られれば、使う英語のレベルに関わらず、それは立派なビジネス英語です。なので、その環境を自分から作っていくことが、実は一番大事だと考えています。

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