<本記事は、2012年のブログから再投稿しています>

僕は英語の勉強を始めた時、内心「リスニングよりリーディングの方がまだできるかも?」と思っていました。
学校の授業でリスニングはなかったけど、読解や文法はそれなりに登場したからです。
それなのに、二ヶ月間かなり勉強してから受けた初TOEICのリーディングスコアは200点台と、リスニングより低いものでした。

ところがその一年後、TOEIC対策とは別に実行したあることのお蔭でスコアは460点に上がり、日本の受験者の上位1%に入ることができました。

そのあることとは、【レベルに関係なく、自分が本当に読みたいと思える英語書籍を一冊読み切ること】 です。

僕が一冊めに選んだのは、’The 7 Habits of Highly Effective People’(7つの習慣)。
紙の原書で481pages、10万words(文字数ではなく単語数です)という大作です。
これを四ヶ月かけて読み切りました。

普通は、 最初に読む洋書として、もっと少ないボリュームで、難易度の低いものから始めるよう勧められると思います。
「一冊めに7Habitsなんて難しすぎるから、もっと易しいものから始めたら?」と言う方もいるでしょう。

が、僕はそうしませんでしたし、特に30代以上の方に向けては、初級用や子供用の書籍から始めることをお勧めしていません。
その理由は、大人にとっては内容が面白くないものが多いからです。

どれだけ易しい英語で書かれていても、内容に心から興味を持てないと、 洋書を一冊読み切るのは難しいです。
現に僕も、’Alice in Wonderland’(不思議の国のアリス)や’Winnie the Pooh’(くまのプーさん)にチャレンジしてみましたが、最後まで読めませんでした。

難易度を気にせず英語書籍を読み切るメリットは、まだあります。
自分がとても無理だろうと思うような本を読み切ると、大きな自信につながりますし、英文を読む力が飛躍的に上がります。
僕自身も、7Habitsを読み切った後は、どんな英文にもひるまなくなり、それまでとても長いと感じていたTOEICのPART7の長文も、短く感じるようになりました。

逆に、易しいと思って読んだ初級用教材を最後まで読めなかった場合には、自信を喪失しかねませんし、読み切れてもそれほど大きな達成感や成長は得られないでしょう。

また、ボリュームのある英語書籍を一冊読み切ると、様々な英語表現に触れることになります。
教材ではないので、レベルに合わせた表現に限定されず、著者がその内容を書くのに使いたいと思った、いわば本番の英語です。

それらを仕入れることは、リーディングだけではなく、リスニング、ライティング、スピーキングにも役立ちます。
実際、僕も7Habitsで仕入れた表現を、英語で職務経歴書を書く時や、英語面談での会話に使いました。

わからないところも沢山出てきますが、だからこそ多くのことを学べます。
「読みたい!」と思う書籍を選べば、「わからない!でも読みたい!」という気持ちにつながりますので、辞書や文法書を進んで調べたくなります。

結果、ボキャブラリーも格段に増えますし、正しい文法も学べます。
英語での読書は、楽しみながら大量の英語のインプットを仕入れることができ、TOEICの読解力や読む速度の向上に必ず役立ちますので、ぜひ取り組まれることをお勧めします。

次の記事では、「どうやってその一冊を選べばいいか?」について書かせていただきます。